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日本CBRNE学会×東日本国際大学健康社会戦略研究所 共同シンポジウム「複合災害(CBRNE災害)対策へのアプローチ~東日本大震災から12年、今後の課題解決を探る~」を開催

2023.10.16

東日本国際大学1号館において10月15日(日)、日本CBRNE(シーバーン)学会×東日本国際大学健康社会戦略研究所の共同シンポジウム「複合災害(CBRNE災害)対策へのアプローチ~東日本大震災から12年、今後の課題解決を探る~」を開催しました

はじめに石井正三日本CBRNE学会理事長・東日本国際大学健康社会戦略研究所所長、中山哲志東日本国際大学学長が開会挨拶で本シンポジウムの開催意義などを説明しました。

 

 

午前の部では、木田光一日本CBRNE学会監事・元いわき市医師会長・元福島県医師会副会長が、「東日本大震災の医療活動で感じたこと」をテーマ(座長: 緑川靖彦いわき市医師会副会長)に、また山口芳裕日本CBRNE学会会長・杏林大学医学部教授が、「CBRNE災害としての東日本大震災」をテーマ(座長: 石原雅之NBCR対策推進機構理事長)として講演が行われました。その中で、東日本大震災の際に、JMAT(Japan Medical Association Team)がいわき市医師会と緊密な連携のもとに活動したことや、汚染検査(スクリーニングレベル)の本当の意味や水素爆発した原子炉への注水作業とその安全管理基準徹底の実態等が、あらためて詳細に解説されました。

 

 

午後からは、「米軍トモダチ作戦セッション」として、磯部晃一元東部方面総監・陸将・NSBTJapanエグゼクティブ・ストラテジストが、「福島原発事故における政府の対応-トモダチ作戦の最前線-」をテーマとして、伊藤利光前陸上自衛隊衛生学校長が、「米軍との衛生共同訓練の現状」をテーマに、山本哲生一等陸佐・自衛隊中央病院臨床医学教育・研究部長が、「トモダチ作戦における放射線対処-陸上自衛隊衛生科部隊の原子力災害派遣活動-」をテーマとして講演が行われました。座長は、千先康二元自衛隊中央病院長・日本CBRNE学会副理事長が務めました。その中で、米軍トモダチ作戦が展開されていった実際の経緯や日米両政府間のコミュニケーションの事実関係等が説明されました。加えて、その後米軍トモダチ作戦が契機となり、自衛隊と米軍の連携体制が強化されたことなどが紹介されました。

 

 

その後、福迫昌之東日本国際大学副学長と小宅愛香いわき短期大学附属幼稚園教諭がパネリストとして加わり、シンポジウム「現地と専門集団を繋ぐ総合討論」が行われました。そこでは、災害時には現地と専門家の連携がいかに大切かということが参加者間で議論され、会場とも共有されました。

 

 

閉会挨拶は、吉村作治学校法人昌平黌総長、緑川浩司学校法人昌平黌理事長が行いました。吉村総長からは災害を通じて文明の危機を認識することの重要性について、緑川理事長からは、災害対応時には、当事者の覚悟と関係者間の信頼感の醸成や感謝の気持ちが重要であることが強調されました。

 

 

この共同シンポジウムには、一般市民、東日本国際大学の教職員・学生、市内の医療関係者や災害行政担当者、消防関係者など約200名が参加し、今後の複合災害(CBRNE災害)対策へのアプローチを考える貴重な機会となりました。

 

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